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あれこれ日記
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面白いこと、楽しくなること、やってみよう!と思うことなど、皆さんと共有したいな、と願っています。

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誰かを待つ・・・『田村はまだか』 朝倉 かすみ (光文社)
誰かを待つ・・・『田村はまだか』 朝倉 かすみ (光文社)  こんなふうに、丁度よい距離から話がきこえてくることって、実はそんなにない。 たまに、ぐっと踏み込まれたり、そっけなく感じるほどだったとしても、 それがまた、丁度よいのだ。 ...続きを見る

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2009/05/21 22:19
物語に夢中になったら・・・『英雄の書 上・下』 宮部みゆき(毎日新聞社)
物語に夢中になったら・・・『英雄の書 上・下』 宮部みゆき(毎日新聞社)  作者の、本、物語に対する深い愛情がひしひしと伝わってくる。 その愛情ゆえに、物語の罪、作者の罪、読者の罪について、真摯にむきあって紡ぎあげたのが本書なのだと思う。 ...続きを見る

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2009/05/19 23:26
女王はつらいよ・・・『ハダカデバネズミ〜女王・兵隊・ふとん係』 吉田 重人・岡ノ谷一夫 (岩波書店)
女王はつらいよ・・・『ハダカデバネズミ〜女王・兵隊・ふとん係』 吉田 重人・岡ノ谷一夫 (岩波書店)  文字通り、裸で、出歯で、鼠。 東アフリカのケニアあたりが生息地であり、地下にトンネルを掘って、集団で生活している。 ハチやアリのように女王がいて、繁殖活動を行うのは彼女と選ばれた数匹のオス(王様)だけ。 ほかは働きデバ、兵隊デバだ。 働きデバの一部は、女王に子が生まれると、床に寝そべってひたすら子どもたちのふとん係に徹し、もぞもぞ動きながら子どもたちを保温する役割を果たす場合がある。これが肉ぶとん階級である。 デバは体温調節機能を持っていないので、体の小さい子どもたちが体温を失ってし... ...続きを見る

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2009/05/16 12:57
遠近感を変える愉しみ・・・『長い終わりが始まる』 山崎ナオコーラ (講談社)
遠近感を変える愉しみ・・・『長い終わりが始まる』 山崎ナオコーラ (講談社)  まるで他人事のような調子で、大学4年生である主人公「小笠原」の日々が語られてゆく。 恋愛や、サークル内の人間関係、就職活動・・・ 読んでいくうちに、切実さや痛みが確実にあることが伝わってくるのだが、適当に放りっぱなしのような距離感があって、主人公にぴったり沿った感覚で読んでゆく作品とは違う、と感じる。 何となく、寓話的なのだ。 ...続きを見る

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2009/05/08 23:05
孤独の豊かさ・・・『夢見つつ深く植えよ』 メイ・サートン (みすず書房)
孤独の豊かさ・・・『夢見つつ深く植えよ』 メイ・サートン (みすず書房)  40代半ばの詩人、作家のメイ・サートンは、両親の死をきっかけに、身を落ち着ける場所を探すことになる。 いままでは、アメリカと、両親の出身地であるヨーロッパをいったりきたりする放浪の生活を続けていたのだ。  さまざまな出会いや導きのおかげで、「まさにここを求めていた」、というべき家を手に入れることになる。    ニューハンプシャーの辺鄙な村、ネルソンに住まいを決めたサートンは、その土地の荒々しい気候、自然、静けさの中で、その「家」を手なずけ、再生してゆく。 父母から受け継いだ、懐かしい... ...続きを見る

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2009/05/06 14:55
なりたいものは、なれないもの・・・『ミセス・スティーヴンズは人魚の歌を聞く』 メイ・サートン 
なりたいものは、なれないもの・・・『ミセス・スティーヴンズは人魚の歌を聞く』 メイ・サートン   作者の分身であるらしい主人公、詩人のヒラリーは、詩作の後継者、青年マーにこう言う。 「いいえ、わたしは単純で多産な女、たくさんの子供と、偉大な夫があって・・・才能はない女になりたかった、のだと思う!」  おそらく、彼女は知っていた。 絶対にこの望みがかなえられないことを。 あるいは、自分が自分である限り、それはあり得ないことを。 だからこそ、そうなりたかった、と口に出したのだろう。 つまり、現実の自分としては、心の奥深くで、それを本当に求めてはいない、ということだ。 ただ、魂が引... ...続きを見る

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2009/05/03 23:40
人間としての尊厳とは・・・『今かくあれども』 メイ・サートン (みすず書房)
人間としての尊厳とは・・・『今かくあれども』 メイ・サートン (みすず書房)  孤独を恐れる人は多い。 だが、孤独が奪われることを恐れる人は、どれくらいいるだろうか。 ...続きを見る

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2009/05/01 01:28
よくぞここまで・・・『沢蟹まけると意志の力』 佐藤 哲也 (新潮社)
よくぞここまで・・・『沢蟹まけると意志の力』 佐藤 哲也 (新潮社)  題名の奇妙さにまず驚いたが、読み始めてまた驚く。 作者は、「やればできる」「意志の力だ」と子供の頃から学校や家で、繰り返し呪文のように唱えられて育ったのかもしれない。社会に出てからもそうだったのだろう。 考えることを放棄し、機械的にお題目を唱えるだけで、呪文を浴びせかける相手のことをまともに考えたこともなければ、相手の気持ちや考えを尋ねたこともないような周囲の大人たちや社会に対して抱いた、強烈な違和感と不信。 それを作品に昇華したのが、本作ではないかと感じた。  作者は1960年生まれ... ...続きを見る

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2009/04/29 22:59
自分ツッコミ・・・『太陽の塔』 森見 登美彦 (新潮社)
自分ツッコミ・・・『太陽の塔』 森見 登美彦 (新潮社)  脳内小人が自分にツッコミを入れる・・・中村うさぎの言葉を思い出させるような、森見登美彦のデビュー作。 作者は、頭がよくて、シャイで、現実感も失わない冷静な面もある人なのだな、と思う。 乙女をこよなく愛す、ロマンチストでもあられる。多分。 『夜は短し歩けよ乙女』や『有頂天家族』に発展してゆく物語の芽が、確かに感じられる。 「恋愛」という現象を、そのままだらだらと書く、ということはしそうにないところに共感できる。 そして、対象との距離を保つという行動から、おのずと醸し出される「ユーモア」... ...続きを見る

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2009/04/29 22:11
自立?・・・『ミレニアム1 〜ドラゴン・タトゥーの女』 スティーグ・ラーソン (早川書房)
自立?・・・『ミレニアム1 〜ドラゴン・タトゥーの女』 スティーグ・ラーソン (早川書房)  子どもでありながら、自立した存在。 そう思えた幼い頃の私のヒーロー、『長くつ下のピッピ』。 経済的自立、ということが書いてあった児童文学に、初めて出会ったのだった。 ...続きを見る

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2009/04/26 22:35
差別、他者を貶めたいという欲望・・・『新世界より』 貴志 祐介 (講談社)
差別、他者を貶めたいという欲望・・・『新世界より』 貴志 祐介 (講談社)  人が超能力を持った世界。 それは、薔薇色の世界なのか? ...続きを見る

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2009/04/26 21:30
罪と罰・・・『ロコモーション』 朝倉 かすみ (光文社)
罪と罰・・・『ロコモーション』 朝倉 かすみ (光文社)  どうして女は、自分が悪い、と思うのだろう。 そうでない厚かましさをあげつらわれることが多いので、信じられないと思う人もいるだろうが。  何となく、居心地が悪く、何となく、窮屈で、何となく、うまく呼吸ができない。 そんな毎日を、「自分が悪いから」と思うことで、乗り切っている。 だから、罰を受けなくてはならないのだ。 ...続きを見る

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2009/04/21 22:58
のめりこむ力・・・『錦』 宮尾 登美子(中央公論新社)
のめりこむ力・・・『錦』 宮尾 登美子(中央公論新社)  おそらく、有名な「龍村織物」をモデルに書かれたと思われる本作。 「素敵だけど、高いなあ・・・」という印象くらいでよく知らなかった、最高級の織物の世界。 何かにこんなにも打ちこむことのできるなんて、幸せなことだと思ったが、自分自身でさえ、その凄まじいエネルギーに侵食されて、ぼろぼろになってしまう、そのような力を、主人公はなぜ授かったのだろうか。  「美」に対する感覚の鋭さ、これだ、と思い定めると何が何でもやり抜く自己信頼の確かさ。 圧倒的な壁を前にしても怯まないのは、この「自己信頼」が徹... ...続きを見る

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2009/04/14 22:43
相も変わらず・・・『ユークリッジの商売道』 P.G.ウッドハウス(文藝春秋) 
相も変わらず・・・『ユークリッジの商売道』 P.G.ウッドハウス(文藝春秋)   P.G.ウッドハウス選集Wである。 前巻『マリナー氏の冒険譚』から、かなり日が経っているので、やや待ちくたびれた。 が、嬉しくて、読めばやっぱり笑えるのだった。 ...続きを見る

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2009/04/06 21:41
確かに・・・『変愛小説集』 岸本 佐知子編訳(講談社)
確かに・・・『変愛小説集』 岸本 佐知子編訳(講談社)  恋愛ならぬ、「変愛」。 恋愛至上主義の世の中に、違和感や疎外感を味わわされてきた・・・ そんな編訳者の岸本佐知子さんのあとがきにはおおいに共感する。 「変てこ」で「短篇」とくれば、わたしの大好きな種類の小説である。  そもそも「恋愛」とは何を意味しているのか、というのが私にはよく分からない。 相手に対する、賛美、共感、執着、性欲、そして、同じようなお返しを熱望すること。 それが満たされないこともあれば、満たされることもある。 そういうこと?  それって、バラしちゃいけないのかし... ...続きを見る

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2009/04/06 21:13
贈り物の受け取りかた・・・『その名にちなんで』 ジュンパ・ラヒリ
贈り物の受け取りかた・・・『その名にちなんで』 ジュンパ・ラヒリ  考えてみると、「名前」というのは、わたしたちがこの世界に参加することになってから受け取る、最初の贈り物である。 たいてい、よくわからぬうちに受け取って、いつの間にか馴染んでいて、違うものだったら、と想像することはよくあることだが、ではどんなものが良かったのか、といってもこれというものは思いつかず、結局もらったものでよいか、と納得するような「贈り物」である。 ...続きを見る

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2009/03/25 00:21
Let’s ダンス!・・・『ハチはなぜ大量死したのか』 ローワン・ジェイコブセン
Let’s ダンス!・・・『ハチはなぜ大量死したのか』 ローワン・ジェイコブセン  「ハチが突然失踪する」 熟練の養蜂家でも前触れを感じることができない突然の失踪。 「CCB:Colony Collapse Bisorder(蜂群崩壊症候群)」と呼ばれる現象が起こっている。 2006年秋、アメリカでは、昨年260万箱あった巣箱の数が200万個を切った。 原因について様々な説がささやかれるが、どれも確定にはいたらない。 作者は、現在のミツバチをめぐる状況をひとつひとつ丁寧に探ってゆく。 そのなかで見えてきたのは、「ストレス」だった。  ミツバチたちは、人間に利用さ... ...続きを見る

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2009/03/21 14:25
ことばの持つパワーと可能性・・・『TAP』 グレッグ・イーガン
ことばの持つパワーと可能性・・・『TAP』 グレッグ・イーガン  頭の中に埋め込まれた神経系ハードウェア:TAPによって、 例えばたった一つのTAP単語で、従来の単語の何万倍もの鮮明で正確なイメージを喚起できる。 幼児への影響が未確定な段階で、開発者がわが子にそれを使用したのだが・・・ ...続きを見る

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2009/03/18 22:55
孤独と承認・・・『森に眠る魚』 角田 光代
孤独と承認・・・『森に眠る魚』 角田 光代  子どもを通じて知り合った5人の母親たちが、 最初は惹かれあい、やがて疑いや不満を持ち、嫉み、反発し、最終的にはまた孤独にかえってゆく。  みなそれぞれ、自分の気持ちを誰かと分かり合いたい、分かち合いたい、という願いを持っている。 それまでにも友人関係がありながら、少しずつすれ違って、その喪失感に苦しんでいる。 あるいは、親からの承認が得られなかったり、東京という街から承認を得たいと思っていたり、好きな男、この男でなければ、と思い込んでいる男からの承認を求めていたりする。 それぞれの理... ...続きを見る

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2009/03/15 15:50
愛情とは、執着のこと?・・・『完全恋愛』 牧 薩次
愛情とは、執着のこと?・・・『完全恋愛』 牧 薩次  もしも完全犯罪というものがあるのならば、「完全恋愛」もまた存在するのではないか? こんな問いが投げかけられるのであるが・・・  思い出したのは、山岸涼子作『日出処の天子』。 結局、愛情というものは何なのだろうか? 相互の感情の生き生きとした交流、思いやりといったもの、であるならば、世の中の大半の 「愛情」といわれているものは、それには当たらないことになる。 本人のあずかり知らぬところで誰かが抱く執着やコントロール志向を、その誰かは「愛情」と思い込んでいることは、ありがちなことなのだ... ...続きを見る

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2009/03/09 23:16
そばにいる・・・『リーシーの物語』 スティーヴン・キング
そばにいる・・・『リーシーの物語』 スティーヴン・キング  誰かと共に暮らすということ。 それはひとつの能力だ、と確か田辺聖子さんが書いていた。 ...続きを見る

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2009/03/07 21:42
またつながる・・・『ポトスライムの舟』 津村 記久子
またつながる・・・『ポトスライムの舟』 津村 記久子  二編目の『十二月の窓辺』の主人公のその後、とも読める『ポトスライムの舟』。 「労働」をめぐるあまりにも過酷な現実が、生きていることの意味を見失うほどであると、 人はどうなってしまうのか。 追い詰められて、辞めることすらできない状況になると、逆に「人であること」を止めなければならなくなる。 『十二月の窓辺』では、このようなギリギリの状況に置かれた主人公が、 もう一人の自分でもあったナガトに叫ぶ。 「がんばってください、いや、がんばりすぎないようにがんばってください、わたしは脱落するけ... ...続きを見る

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2009/03/05 00:13
空への扉・・・『歌の祭り』 ル・クレジオ
空への扉・・・『歌の祭り』 ル・クレジオ  アメリカ先住民をめぐる民族誌である。 「新世界」アメリカが、誰にとっての、新しい世界であったのか。 そこにはすでに、すぐれた土木、天文知識を持ち、合理的な統治システムの中で独自の信仰、芸術活動を行っていた人びとが、自分たちの世界を形成していた。  押し寄せた西欧の強欲の洪水に押し流され、「野蛮」というレッテルを貼り付けられて、生まれながらに強く結び付いていた世界を追われた人びと。 暴虐と卑劣の限りが尽くされ、自分たちの世界のあらゆるものから引き離された人びと。 あまりにも突然に、すべ... ...続きを見る

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2009/03/03 23:25
「根」をもぎ取られる・・・『光』 三浦しおん
「根」をもぎ取られる・・・『光』 三浦しおん  小さな島を襲った津波。 生き残った三人の子どもと、三人の大人たちの間に起こるのは・・・。     いきなり「根」をもぎ取られたら、人はどうなってしまうのか。 しかもそれが、成長途上の子どもだった場合。  彼らは、新たな「根」を持つことができるのか。 ...続きを見る

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2009/03/02 23:18
ブラックな茶番・・・『アムステルダム』 イアン・マキューアン
ブラックな茶番・・・『アムステルダム』 イアン・マキューアン  作者は、安楽死、ミレニアム、スキャンダルの3つから、この作品を創り上げたのだろうか。 タイプの違う作者なら、短篇小説になったかもしれない。 登場人物の職業が、大手新聞社の編集長、有名作曲家、政治家等々。 彼らの仕事の描写や、職業上の癖、思考方法などが書き込まれていうちに、はじめは若干神聖な印象すら与えたものが、次第に滑稽みを帯びて、またとないブラック・ユーモアの味付けへと変わっていく。  日常にひそむ魔、間、真。 「ありふれた」日常を、もっと注意深く観察し、掴む必要がある。 アムス... ...続きを見る

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2009/02/22 19:21
地獄/天国・・・『見知らぬ場所』 ジュンパ・ラヒリ
地獄/天国・・・『見知らぬ場所』 ジュンパ・ラヒリ  故郷インドを離れ、アメリカで暮らすベンガル人一家のもとに、ある日突然、一人の若い男が現れる。 彼も同じくベンガル出身で、留学生活がつらいところに郷里の言葉がきこえてきて、たまらずに頼ってきたのだった。 一家もまだ知り合いも少なくひっそりと暮らしおり、あたたかく同胞を迎え入れる。 血はつながっていないが「プラナーブ叔父さん」と子どもに呼ばせ、親族のような関係を結んだ。 専業主婦の母には面倒をみる相手ができ、同郷の彼とは懐かしい話もはずむ。 まったく知らない同士で見合い結婚させられた夫と... ...続きを見る

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2009/02/15 14:32
「ほんとうに、どこにでもいるよね、OL」・・・『エンジョイしなけりゃ意味ないね』 朝倉 かすみ
「ほんとうに、どこにでもいるよね、OL」・・・『エンジョイしなけりゃ意味ないね』 朝倉 かすみ  この本のなかに、わたしたちがいる。 焦ったり、イラついたり、ほっとしたり・・・色々あっても、何とか踏みとどまって、自分の足で立とうとしている。 彼女たちは、自分自身を距離をおいて眺めることができるのだ。 だから、自己憐憫にひたった、ナルシシズム垂れ流しのびちゃびちゃしたところは無い。 むしろ、からっとしたユーモアをまとって、失敗したときもいさぎよい。  どうやって、こんなにカッコよい姉さんなったのかな。 泣き言を言わない。ひとのせいにしない。誰かに守ってもらおうと思わない。 最初... ...続きを見る

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2009/02/14 18:50
少女の視線で語られる本格推理小説『崖の館』 佐々木 丸美
少女の視線で語られる本格推理小説『崖の館』 佐々木 丸美  荒れ狂う北の海。断崖絶壁。孤立するガラス張りの館。 そこには裕福な財産家の未亡人と美しい養女が住んでいる。 いとこたちは夏休み、冬休みになるとその館に集い、ひと時を共に過ごすことが習慣になっていた。  ある日、養女が崖から転落死する。 二年後の冬、変わらず館に集った主人公、高校生の涼子はじめいとこたちだったが、初日から事件が起こる。  一体何が始まるのか。 ...続きを見る

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2009/02/09 22:06
何を着るのか。どう存在するのか。などなど・・・『宙飛ぶ教室』 小倉 千加子
何を着るのか。どう存在するのか。などなど・・・『宙飛ぶ教室』 小倉 千加子  「わあ、きょうはすごく女っぽい格好だね」  「ひさしぶりに女装してみたの」 こんな会話が女性の間でかわされることは、いま当たり前のことだ。  一体「女性」とは、何なのだろう。  白人対黒人という図式を考えるなら、「黒人らしさ」の本質を、白人に対して「従順である」ことと定義することはできない。「黒人」とは、ただ「皮膚の黒い人」であるに過ぎない。それと同じく「女性」とは、「外見が女に見える人」であるに過ぎない。本質としての「従順さ」は存在しない。「女らしさ」とは、「表面」にしか存在しない。... ...続きを見る

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2009/02/08 12:14
玉ねぎのなかの子ども・・・『時のかさなり』 ナンシー・ヒューストン
玉ねぎのなかの子ども・・・『時のかさなり』 ナンシー・ヒューストン  6歳の子どもたちによって語られる4つの物語。 まずひとりの少年が登場する。さらにその父、その祖母、最後に曾祖母。 それぞれが6歳だったとき、世界はどんなだったのか。 当然、わからないことがいろいろあるし、あるいは、わかりすぎていることもある。 恐かったり悲しかったり、大好きだったり感動したり。 「なぜ?」と思ったたくさんのことが、次の物語をひもとくことによって少しずつ見えてくる。 子どもたちを「なぜ?」と、怒らせたり悲しませたりする大人たちが、そうすることしかできない子どもの自分を... ...続きを見る

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2009/02/06 21:37

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